経営法友会

 
 

2016年11月28日開催

第19回経営法友会大会の配布・投影資料をUP!

 
 さる2016年11月28日(月)、第11次法務部門実態調査の公表を機会として、第19回経営法友会大会「日本企業の永続的発展に資する法務部門の運営」が開催されました。本ページでは、当日の投影資料について紹介します(会員企業のみダウンロード可能)。大会の模様は当会HPや経営法友会リポートを通じて詳報される予定です。
 
 1 第19回経営法友会大会プログラム
   (当日配布されたもの ➡DOWNLOAD
 2 ダニエル・フット氏による基調講演資料
   (当日投影されたもの ➡DOWNLOAD
 3 藤井豊久氏・山本信秀氏による研究報告資料
   (当日投影・配付されたもの ➡DOWNLOAD
 

 

 企業法務における人材確保の動向とニーズ
  ―─『会社法務部【第11次】実態調査の分析報告』から
 

1 「法務部門実態調査」とはなにか

 
 「法務部門実態調査」は、我が国企業の法務部門の組織や業務課題を多角的な視点から明らかにするとともに、各社の法務のあるべき姿を求めるものとして活用されてきた調査です。
 経営法友会と公益社団法人商事法務研究会が実施しているもので、1963年の先行調査を経て、1965年から5年に一度実施されている調査です。2016年に実施された調査で11回目を数え、50年以上の歴史を有しています。
 これまで、この調査報告そのものやそれを引用する関係文献で「企業法務」の姿を広く知ってもらえるようになり、さまざまな場面で企業法務と関わる活発な議論が展開されてきました。また、この「法務部門実態調査」を手がかりに、企業法務の現場での活動の充実拡大やその発展の啓発がなされてきたともいえます。
 
 
 

2 企業法務の法律系人材の確保とそのニーズ

 
 ここでは、『会社法務部【第11次】実態調査の分析報告』(別冊NBL第160号)から、そのほんの一端を取り上げて、法務部門の人材確保の動向とそのニーズについて紹介しましょう。

(1)法務部門の設置状況

 法務部門の設置状況は、部レベル43.2%、課レベル26.0%であり、2010年までは一貫して法務部門を設置する企業が増加していましたが、今回の結果では、2010年の前回調査から大きな変化はありませんでした。
 
 

(2)法務部門の人的充実

 法務部門の設置状況から見ると、企業法務の発展は停滞しているように見えますが、法務担当者の数を見ると、まったく別な側面が見えます。すなわち、法務担当者数は一貫して増加傾向にあり、前回より人員で556名の増加の7,749名、計算するとこの5年間で8%の伸びとなっています。
 厳しい事業環境が継続しており、企業全体としては人員を絞ろうとしているなか、これだけの増加傾向を示していることは注目していただきたいところです。
 

 

(3)法務担当者の属性や資格

 法務担当者の属性や資格について見ると、中途採用者が増加していることが注目されます。同時に、法務部門における弁護士の採用や配属も加速度的な増加を示しています。法科大学院修了者の採用も、規模の大きな企業を中心に広がっており、回答企業の4分の1に、合計350名の方が活躍されているという結果となりました。
 
 

(4)法務担当者の採用方針

 こうした人材を確保するにあたっての企業側の採用方針については、全体として、「中途採用」が最も多くの企業が選択し、「弁護士」「法科大学院修了者」が増加傾向を示しています。一方、「新卒」「他部門からの異動」という我が国企業でよく知られた人材確保の方法を選択する企業は、回を重ねるに従って減少しています。
 これらは、法務の専門性の確立とともに、「即戦力」や「教育コストが小さいこと」が望まれていることの反映ではないかと思われます。
 
 
(5)法務担当者に求められる能力
 では、法務部門が採用する人材には、どのような能力が求められているのでしょうか。分析の結果を見ると、「コミュニケーション能力」、「課題発見力・解決力」が法務担当者全体として求められる前提であり、中途採用者、法科大学院修了者や弁護士には、「法律知識」への期待が示されています。
 
 

(6)企業全体での弁護士の在籍状況

 さて、法務部門に限らず企業全体での弁護士の在籍状況ですが、法務部門での在籍状況と同様、加速度的に増加傾向が見られます。
 こうした企業内弁護士の採用の経緯をみると、企業による募集への応募という形が中心になりますが、弁護士有資格者からの応募も積極化していることが見受けられます。
 
 

 

(7)企業の弁護士を採用する意欲

 そもそも企業の側での弁護士を採用する意欲がどの程度あるのかという点ですが、法律事務所などでの経験者を望む傾向が若干あるものの、全体として、1割ほどが「是非採用したい」、「できれば採用したい」まで入れると4分の1、「応募があれば検討」まで入れれば、7割を超えるという状況です。
 こうした、弁護士を採用しようという意欲については、規模が大きな企業、すでに弁護士を採用した経験のある企業は、弁護士の採用により積極的であることが明らかになりました。
 これらからは、企業法務全体として、法曹養成制度が生み出した人材を受け止める体制となっていると見ることができ、これまでの法曹養成制度の成果を積極的に受け入れた企業が、その成果を認めていることを示しているともいえるでしょう。
 
 
 

(8)弁護士を採用したメリット

 弁護士を採用したメリットを、弁護士を採用した企業にたずねたところ、即戦力としての活躍や、より少ないコストで戦力化できること、社外弁護士のコスト削減、訴訟対応や経営陣からの信頼確保がメリットと感じられているとの回答でした。
 ただ、弁護士の採用に際しては、給与等の処遇や転職可能性の問題といった点に加え、企業文化や企業風土に対する理解や組織人としての意識などについて、まだ企業側からは若干の懸念があることは確かなようです。
 
 

3 『分析報告』の全体像

 
 第11次調査では、前回調査の設問をベースに、より個々の法務部門や担当者の日々の具体的な状況や取組みを強く意識した設問を用意しました。
 法務部門や担当者と経営層との関係の展開、法務部門内外の人材管理やネットワーク、法務部門としてのグローバルな展開への対応に注目した、まさにいまの「企業法務」を反映する充実した内容調査となっており、さまざまな分析結果が示されています。
 

 

     本件に関するお問合せ先
    経営法友会事務局
      E-Mail;keieihoyukai@shojihomu.or.jp
      TEL;03-5614-5638
 

 

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